今号のニュースレターでは、2024年3月から5月までの国連ユニタール持続可能な繁栄局の出来事をご紹介します。

※リンク先が英文となっている場合があります。ご了承ください。

主なニュース

ユニタールと広島県が第8期特定目的拠出金契約に合意

ユニタールと広島県は、第8期特定目的拠出金契約に合意しました。本契約は、広島事務所が設立された2003年以来締結してきたパートナーシップを2024年度から2026年度まで更新するものです。広島県は、ユニタール広島事務所が行っている、発展途上国や紛争国、紛争後国家、脆弱国からの研修生らのより良い生活の実現に資するような研修プログラムに対し、財政的なご支援を継続してくださいます。湯崎英彦広島県知事とニキル・セス国連ユニタール総代表は、持続可能で繁栄した世界のためのパートナーシップに相互理解を示しました。

UNITAR
ニキル・セス国連ユニタール総代表が来日、広島と東京を訪問

2024年3月25日から28日、ニキル・セス国連ユニタール総代表は、日本のユニタール・ステークホルダーとの連携を強化と、広島新事務所の開所式出席のため、広島と東京を訪れました。総代表は、広島で開催されたピースウォーク・フェスティバル、広島県との第8期特定目的拠出金契約書調印式、新規移転したユニタール広島事務所のオープニングセレモニーなどに出席しました。また、平和や繁栄、持続可能な開発目標(SDGs)の達成に向けたユニタールの活動を広く知ってもらうため、日本の外務省や地方自治体、ユニタールのサポーターとも会談を行いました。

UNITAR
2024年デジタルファイナンスハッカソン・会議

2024年2月15日と16日、ユニタールは「インクルーシブで持続可能な経済成長のためのデジタル経済の活用:リスク回避と機会活用の戦略」を開催しました。イベントには、270人近くのデジタル技術イノベーターや規制当局、専門家、実務家そして若者が集まり、デジタル経済における機会と課題について考察し、未来展望について意見を交わしました。本イベントは、一日半に渡り各チームがデジタル・トランスフォーメーションを活用したソルーションのプロトタイプを作成するハッカソンを開催し、持続可能な開発におけるデジタル経済の発展や倫理的配慮、デジタル金融の役割などについて議論しました。

UNITAR
災害リスク研修の最終セッションをトンガで開催

「2023年度世界津波の日における津波防災に関する女性のリーダーシップ研修プログラム」は、2024年3月5日から11日までの日程でトンガで行われた最終ワークショップで幕を閉じました。本プログラムは、日本政府と日本国民の皆さまからご支援を受けて実施され、ユニタールによって運営され、ジェンダー・インクルーシブな防災の促進を目的としています。研修生の中から上位20名が選ばれ、2022年の火山噴火と津波に対応するためのトンガの災害リスクの軽減戦略を直接学び、スタディツアーに参加し、そして自身のコミュニティと諸島における災害に対するレジリエンスを構築するためのプランを発表しました。

UNITAR
アフリカでのビジネスの未来を促進

2024年4月11日、ユニタールと国連開発計画(UNDP)が協働し、カナダ政府の財政支援を受けて実施した「2023年起業家精神と金融リテラシーのオンライントレーニング研修」に参加した2000名以上のアフリカ人女性起業家が、研修を修了しました。本プログラムは、金融リテラシーと持続可能なビジネスの成長のためのスキルを参加者に習得してもらうことを目的としたもので、デジタル・マーケティングやリーダーシップ、事業成長におけるテクノロジーなどに関するウェビナーやメンターシップ、自主学習を提供しました。バーチャル・セレモニーには500名の卒業生が出席し、国連開発計画アフリカ地域サービスセンター所長マティアス・ナアブ氏、ユニタール広島事務所所長三上知佐氏、カナダ政府からご挨拶をいただきました。

UNITAR
アフリカの女性と若者のためのデジタルスキル研修の最終フェーズがケニアで開催

2024年3月6日と7日、日本政府と日本国民の皆さまからのご支援を受けて実施されたユニタールのプログラム「アフリカの女性と若者のためのエッセンシャル・デジタルスキル開発:デジタル経済における雇用機会と生活向上の促進」が、ナイロビで開催された閉会イベントと共に幕を閉じました。サハラ以南のアフリカ諸国の24カ国から参加した7000名の中か上位25名が選ばれ、革新的なプロジェクトのアイディアを発表し、ワークショップやラウンド・テーブル会議、メンターリングセッションに参加しました。本イベントには、当該分野の専門家やプログラム・パートナー、著名なゲストの方々にもご参加いただきました。本プログラムは、マイクロソフトとIBMに提供していただいた専門トラックに特化しており、参加者の雇用能力とコミュニティの経済開発を強化することを目的としています。

UNITAR
イラク、レバノン、ヨルダン向けグレート・アイディア・スペース起業家育成研修が終了

グレート・アイデア・スペース起業家育成研修に参加したイラク、ヨルダン、レバノンならびに南スーダンからの研修生35名が、東京と広島で開催された最終ワークショップに参加するため来日し、研修を終えました。若手起業家らは、ワークショップや専門家とのメンタリング・セッション、スタディー・ツアー、表敬訪問に参加しました。最終ワークショップでは、イノベーションや健康、経済発展、食糧安全保障問題に対応するための革新的な地域ソリューションを発表しました。

UNITAR
ユニタールと国連食糧農業機関「貿易、食糧安全保障、栄養研修」を共催

2024年5月6日から6月1日、国連食糧農業機関(FAO)とユニタールは、ラテンアメリカやカリブ海諸国の農業政策やプログラムの規制と実施に携わる政府や関係当局の代表者、民間の専門家や研究者ためのオンライン研修「貿易、食糧安全保障、栄養研修」を共催しました。本コースはスペイン語で行われ、食糧安全保障における開かれた貿易の課題や食糧安全保障を推進する貿易政策の措置の役割、貿易と食糧安全保障を管理する規制枠組みなどのトピックを扱いました。

UNITAR
ユニタールとユニタール協会が公開フォーラム「核軍縮と平和な世界の実現」を広島で共催

2024年2月10日、ユニタールとユニタール協会は、広島県、広島市、公益財団法人広島平和文化センター、平和首長会議、中国新聞によるご支援のもと、公開フォーラム「核軍縮と平和な世界の実現」を広島平和記念資料館で共催しました。本フォーラムは、核軍縮についての社会の理解を深めることを目的としており、核軍縮・不拡散研修のために広島を訪れていた18名の外務省、防衛省等の若手実務者らが参加しました。パネリストらは、協力するための努力と意識が世界平和と軍縮のイニシアティブを促進、・達成するためには、協力関係の強化と意識の向上が必要だと強調しました。

募集要項

UNITAR
自由で開かれたインド太平洋のリーダー育成研修:海洋と人間の安全保障

太平洋の小島嶼開発途上国や東南アジア諸国連合などを中心としたアジア諸国において、海洋と人間の安全保障に関心がある政府関係者、民間企業、市民団体の方々を対象に「自由で開かれたインド太平洋のリーダー育成研修:海洋と人間の安全保障」への参加を募集しています。参加者は、インド太平洋が直面する課題とニーズに対処し、地域のレジリエンスを強化する政策や個別のアクション・プランを立案し、考察します。本プログラムは、災害に対するレジリエンスを構築し、海洋と人間の安全保障を強化することを目的にした「しまなみコレクティブ:アジア太平洋島嶼国のためのキャパシティ構築」というユニタールの新たな取り組みの一貫として実施されます。日本政府と日本国民の皆さまからの財政的ご支援により実施されるハイブリット形式の研修で、参加費は無料です。

応募締切:2024年6月7日

UNITAR
起業とイノベーション:エジプト、イラク、レバノンにおける食糧安全保障と経済発展の促進

農業ビジネスの基礎を学び、起業できる可能性が高く、代替的な生計になり得る機会を見つけられるよう、起業に関する知識とスキルを習得することを目的としたプログラムに参加するエジプト、イラク、レバノンの若手起業家の方々を募集しています。「起業とイノベーション:エジプト、イラク、レバノンにおける食糧安全保障と経済発展の促進」は、3つのフェーズで構成され、2024年6月から2025年3月までの日程で実施されます。本プログラムは無料で、日本政府と日本国民の皆さまからの財政的なご支援を受けて実施されます。

応募締切:2024年6月30日

UNITAR
スーダンにおける組織的キャパシティと生計発展による社会経済的安定の促進

ユニタールは、「スーダンにおける組織的キャパシティと生計発展による社会経済的安定の促進」研修プログラムに参加するスーダン国籍の方々を募集しています。本プログラムは、男女150人のスーダン国籍の人々が、短中期的な経済のニーズに応え、雇用と安定した収入創出の機会をつくり出せる新たなビジネスを始められることを目的としています。本プログラムは無料で、日本政府と日本国民の皆さまからの財政的なご支援を受けて実施されます。

応募締切:2024年6月9日

 

UNITAR
国連ユニタール広島青少年大使プログラム~新しい時代を担うリーダーたちへ~

ユニタールならびにユニタール協会は、「2024年度国連ユニタール青少年大使プログラム~新しい時代を担うリーダーたちへ~」に参加する広島県内の高校・高専等に通う生徒を募集します。本プログラムは、核軍縮と平和構築に対する知識と理解を深めることを目的としています。参加者は、海外から訪れる約50名の若者との意見交換やディスカッションの機会もあり、当該分野の専門家から学び、世界平和実現のためのアクション・プランを一緒に作成します。本プログラムは、2024年6月30日から8月30日までの日程で、広島県からのご支援を受けて実施されます。

応募締切:2024年6月3日

研修生の声

UNITAR
南スーダンの農業にテクノロジーの導入

南スーダン出身の起業家Kuena James Dakさんは、テクノロジーを農業に活用することを目指し、農業用テクノロジーのアプリケーションを開発しました。Kuenaさんは、2023年のユニタールの「健康安全保障と経済発展のための起業家精神とイノベーション研修」に参加し、自身のアプリを開発するうえで必要とされるプロジェクトマネジメント、財務知識、リスクマネジメントスキルを学びました。

UNITAR
ウクライナの出版者Olha Vovchok:外国で自国コミュニティの活性化を

ウクライナ出身のOlha Vovchokさんは、ユニタールの研修プログラム「生活基盤の向上を目指して:ポーランド在住ウクライナ避難民女性のためのデジタルリスキリング研修」の修了生です。Olhaさんはこの研修を通して、外国でウクライナ人コミュニティを構築するための新たな視点とアプローチに触れることができました。Olhaさんにとってこの研修は新しい出発点となり、自分を見直すチャンスにもなりました。

 

UNITAR
イラクの恵まれない女性たちの乳がんに対する意識向上のために

医師であるMawadah Arif Hammadiさんは、イラクの恵まれない女性の乳がんに対する意識を高めるための啓発プロジェクトに携わっています。Mawadahさんは、2023年のユニタール「イラク、ヨルダン、レバノン向け健康安全保障と経済発展のための起業家精神とイノベーション研修」に参加し、プロジェクトを運営するために必要なスキルと起業家精神を学びました。Mawadahさんは、より多くの女性の命を救うために地元の中小企業やNGOが連携できる方法を模索しています。

UNITAR
タンザニア人起業家Gloria Loishiye:事業成長を成功させるために

タンザニアの起業家Gloria Loishiyeさんは、ゴミ収集、園芸、環境保護のサービスを提供するビジネスを展開しています。Loishiyeさんは、2023年のユニタール「ジェンダー平等と女性のエンパワーメント促進プロジェクト」の一環である「起業家精神と金融リテラシーのオンライントレーニング研修」を修了した2000人の中の一人です。研修を通して、Loishiyeさんはジェンダーを意識しつつ、よりグローバルな視野で自身の事業を推進することができるようになりました。

UNITAR
フィリピン人青少年大使、若者の災害対策を支援

Guiane Paul Peñaさんは、17歳の高校生でありながらフィリピン・サンボアンガ市の青年市議員として活躍しています。地元が災害によって破壊された様子を目の当たりにしたGuianeさんは、若者が真っ先に災害対応をサポートできるように支援することを決心しました。Guianeさんは、2023年の国連ユニタール青少年大使・アジア太平洋プログラムに参加し、若者の積極的な参加を取り入れた災害対策の提案が優秀賞を獲得しました。

 

UNITAR
学生リーダーから世界のチェンジメーカーへ

香港出身のAgnes Chiuさんは、学生でありながら貧困問題と恵まれない学生の教育問題の解決に力を注いでいます。Agnesさんは、「25歳の自分をデザインしよう」という参加者が自分の人生プランを作るというイニシアティブを通して、世界中の恵まれない青少年のエンパワーメントを後押しすることを目指しています。Agnesさんにとって、2023年の「国連ユニタール青少年大使・アジア太平洋プログラム」は、自分のイニシアティブを磨き、影響力を高める機会になりました。

パートナーシップ

UNITAR
ユニタールと日本マイクロソフトが日本およびアジア地域におけるデジタルアップスキリングについての協力覚書を締結

国連ユニタールは、日本マイクロソフトとデジタルアップスキリングに関する協力覚書を締結しました。今回の協力覚書締結は、日本およびアジア太平洋地域における研修生のデジタルおよびAIスキルの向上を目指しています。この新たな連携により、日本のみならず世界各地のコミュニティや組織が活性化されることが期待されています。

UNITAR
ユニタールとInternational Center for Biosaline Agricultureが若者と女性の雇用促進に向けて連携

国連ユニタールは、International Center for Biosaline Agriculture (ICBA)と、若者と女性に関するジェンダー平等、能力開発、農業分野におけるパートナーシップの促進について、協力覚書を締結しました。国連ユニタールは、ドバイに本部を置くICBAとともに、世界的規模で持続可能な開発と食糧安全保障を支援することを目指しています。

UNITAR
3.ユニタールとジェトゥリオ・ヴァルガス財団(FGV)が協力覚書を締結

国連ユニタールは、ブラジルを代表する高等教育機関およびシンクタンクであるジェトゥリオ・ヴァルガス財団(FGV )と、研修プログラムや学習イベントの開発についての協力覚書締結に合意しました。この連携により、ユニタールはポルトガル語による新規研修プログラムの開設を目指します。

UNITAR
ユニタールとシアトル市立大学が共同学位プログラムに関する協力覚書を締結

国連ユニタールは、シアトル市立大学と共同学位プログラムについての協力覚書を締結しました。この連携により、今後はオンライン学習教材やプラットフォームなどの教育資源を共有し、共通分野におけるワークショップ、セミナーなどを通して、プログラムに参加する教員、学生、研究者たちの共同研究の活性化が推進されることを期待しています。

お知らせ

国連ユニタール広島事務所移転のお知らせ

国連ユニタール広島事務所は、このたび平和記念公園を望む立地のビルにオフィスを移転しました。新しい事務所で、パートナーやサポーターの皆さま、研修生、関係者の皆さまをお迎えし、共に力を合わせ、持続可能な社会の実現へ向けて決意を新たに、弛まず努力してまいります。

広報スタッフ募集のお知らせ

ユニタール広島事務所では、広島事務所で勤務していただける広報スタッフを募集しています。日英堪能で、広報、PR、メディアでの実務経験があおりの方はぜひご応募ください。応募期限は2024531までとさせていただきます。

今号は国連ユニタール持続可能な繁栄ニュースレター第12号です。過去のニュースレターはホームページに掲載されております。国連ユニタール、また、ユニタール広島事務所の活動に興味を持ってくださった方は、FacebookInstagramLinkedInX(旧TwitterTikTokのフォローをお願いいたします。ニュースレターの登録はこちらになります。

コメント、ご質問等ございましたら、prosperity_communications@unitar.orgまで、メールでお寄せください。

PDF版のニュースレターは近日中このページに掲載されます。

国連ユニタール持続可能な繁栄局について

UNITAR Division for Prosperity(国連ユニタール持続可能な繁栄局)は、ユニタールを組織する局のひとつで、包括的かつ持続可能で豊かな世界の実現に資するため、世界レベルの学習と知識やスキルを提供しています。私たちは、拡大する格差の是正に向け、世界中のチェンジメーカー、特に女性や若者に対する支援を行っています。

シェアする