- 2024年12月22日、2024年度「国連ユニタール広島青少年大使プログラム」の報告会及び修了式が広島市内で開催されました。
- 同プログラムは、広島から世界へ平和のメッセージを発信する若きリーダーの育成を目指し、広島県とソロプチミスト広島中央からの支援の下で実施されました。
- この青少年大使プログラムの第2期を修了した広島県内の高校生8名は、平和実現に向けた学びと実践の成果を発表しました。
- 三上知佐国連ユニタール広島事務所長および佐々木茂喜国連ユニタール協会理事長など、関係者より総評が述べられ、未来に向けた若きリーダーへのエールが贈られました。
2024年12月22日、国連訓練調査研究所(ユニタール)は一般社団法人国連ユニタール協会との共催で、2024年度「国連ユニタール青少年大使プログラム」の報告会及び修了式を広島市内にて開催しました。今年度青少年大使として活動してきた広島県内の高校生8名が平和実現に向けた学びと実践の成果を発表し、核兵器廃絶と恒久平和の実現を目指す次世代のリーダーとしての新たな一歩を踏み出しました。
次世代に向けた核軍縮と平和構築への連携
2025年に被爆80周年を迎える今、核兵器廃絶と恒久平和の実現に向けた世代を超えた連携がこれまで以上に求められています。国連ユニタールと一般社団法人国連ユニタール協会は、2010年より、「国連ユニタール広島青少年大使プログラム」を通して、広島県内の高校生を中心とした学生160名以上を対象に、広島から世界へ平和のメッセージを発信する若きリーダーを育成してきました。広島県とソロプチミスト広島中央からの支援を受けて実施が実現した2024年度のプログラムでは、第1期(6月末~8月)は計29名、第2期(9月から12月)は8名の広島県内の高校生が参加しました。
青少年大使たちの成果発表
報告会では、青少年大使たちがこれまでの活動を振り返り、平和の実現に向けたマイアクション・プランの成果を発表しました。このマイアクション・プランは、青少年大使らが第1期を通して得た学びを一人ひとりが実行できる形に落とし込んだものです。今年11月には公開ユースイベント「Peace Journey」を企画し、同世代の若者を交えて、このマイアクション・プランを実践しました。
報告会では、被爆樹木を巡る広島の街歩きを通じて平和への気づきを深める活動や、ロールプレイングゲーム形式で他者の立場への理解を促すワークショップなど、各参加者が自身の興味や視点を活かして企画した平和実現への具体的な行動が発表されました。これらの発表を通じて、次世代のリーダーとしての可能性が示されました。
さらに、修了式では三上知佐国連ユニタール広島事務所長および佐々木茂喜国連ユニタール協会理事長など、関係者より総評が述べられ、未来に向けた若きリーダーへのエールが贈られました。
このプログラムやイベントなどを通して、青少年大使の皆さまが、さまざまな視点で刺激を受けられ、感化される姿をみることができ大変嬉しく思います。持続可能な平和と繁栄に向けた仲間として、皆さんの今後のさらなる活躍を心より楽しみにしています。”―三上知佐国連ユニタール広島事務所長
本日の皆さんの発表からいろいろな気付きをいただきました。今からこの若い者たちが世に出て活躍することを心から祈念します。この広島の平和に対するメッセージを多くの若者が間違いなく伝えていってくれることを確信しました。”―佐々木茂喜国連ユニタール協会理事長
今ここから始まる平和への行動
修了式では、8名の青少年大使に修了証書が授与されました。同プログラムを通して、彼らは平和構築や核軍縮に関する研修を受けるだけでなく、自主的に考え行動する実践を通じて、次世代を担う平和構築のリーダーとしての自覚を高めました。青少年大使たちの活動は、広島から世界へと広がり、核兵器なき平和な未来に向けたムーブメントを牽引する力となることが期待されています。
また、国連ユニタールと国連ユニタール協会は、次年度でも引き続き、次世代の平和リーダーを育成し、広島からの平和の取り組みを次世代、そして世界につなげる活動に取り組んでいきます。
「国連ユニタール広島青少年大使プログラム」研修事業について
「国連ユニタール青少年大使プログラム」は、2010年、広島県内の高校生から選ばれた2名が広島の若者としての声を世界に発信する形で開始しました。国連ユニタールの知見を活かし、持続可能な開発目標(SDGs)やグローバル市民としての能力を培うべく、現在ではアジア・太平洋地域にも広がっています。国内のユニタール青少年大使プログラムではこれまでに広島県内の160名以上の高校生を中心とした学生に対し、研修を提供しています。
(今年度プログラムについてはこちらからご覧ください。)
国連ユニタールについて
国連訓練調査研究所(ユニタール)は、研修事業に特化した国連機関です。2023年には、世界中で54万人以上が受講し、より良い未来の実現のために世界各国の人材育成を支えています。ジュネーブ本部のほか、広島、ニューヨーク、ボンに事務所を構え、世界中にネットワークを持っています。
2003年に設立された国連ユニタール広島事務所は、平和と復興の象徴である広島を拠点に、平和構築や核軍縮、紛争や災害からの復興に関する国際的な研修を展開し、世界の持続可能な平和と繁栄の実現に貢献しています。被爆地の教訓を世界に発信し続ける地元広島との連携を通じ、各国の研修参加者に、実際に被爆地を訪れ、被爆の実相や平和の重要性を体感しながら学ぶ機会を提供しています。
国連ユニタール: https://unitar.org
持続可能な繁栄局: https://unitar.org/sustainable-development-goals/prosperity
広島事務所: https://www.unitar.org/ja/hiroshima
国連ユニタール協会: https://unitar-a.jp