• 202673日、日本・広島およびオンラインで開催されたユース国際会議「記憶を受け継ぎ、行動へ」において、39か国から参加した50名の若きリーダーたちが、核兵器のない未来の実現に向けて行動することを誓いました。  
  • ユース国際会議は、「ユース非核リーダー基金(Youth Leader Fund for a World without Nuclear WeaponsYLF)」プログラムの集大成となるイベントです。  
  • プログラムの一環として、参加者は長崎と広島を訪れ、被爆者との対話や地元の若者と核軍縮に関する意見交換を行いました。  
  • 日本政府の資金拠出による同プログラムは、国連軍縮部(UNODA)が運営し、国連ユニタールが実施・協力しています。今回のプログラムは第2期にあたります。 
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202678日、広島 ― 202673日、日本・広島およびオンラインで開催されたユース国際会議「記憶を受け継ぎ、行動へ」において、39か国から参加した50名の若きリーダーたちが、核兵器のない未来の実現に向けて行動することを誓いました。この会議は、「ユース非核リーダー基金(Youth Leader Fund for a World without Nuclear WeaponsYLF」プログラムの一環である長崎・広島研修訪問の集大成として開催されました。

日本政府の支援により実現した本プログラムは、国連軍縮部(United Nations Office for Disarmament AffairsUNODA)が運営し、国連ユニタールが実施・協力しています。本プログラムでは、核兵器のない世界を実現するために、若きリーダーの育成を目指しており、8,000名を超える世界各地からの応募者の中から選ばれた100名が、昨年8月よりオンラインコースを通じて、核軍縮・不拡散、軍備管理の原則、リーダーシップ育成について知識を深めました。その中から、さらに選出された50名が、長崎・広島を訪れ、被爆の実相を学び、核兵器なき世界の実現のために被爆者や専門家、現地の若者と議論を進めました。今回のユース非核リーダー基金プログラムは、20232024年に実施された1に続く第2期です。

ユース国際会議「記憶を受け継ぎ、行動へ」

ユース国際会議では、参加者の若者が、被爆者の記憶や声を広い聴衆に届けるため、独創的なストーリーテリングの方法やジャーナリズムの役割に関して発表しました。また、それらの受け継いだ記憶や声をもとに、いかにして核軍縮を進めていくべきか具体的な行動の必要性に関して議論しました。同会議には、ユース非核リーダー基金プログラムの参加者50名に加え、日本在住の海外の若者約50名、国連ユニタール広島ユース大使、ヒロシマ・ピース・ボランティア、核軍縮分野の専門家らが参加しました。

ユース非核リーダー基金プログラムの参加者は、日本研修訪問に先立ち、この国際会議の準備を進めてきました。参加者の若者が主体となり、会議の内容を作成したと同時に、当日は、進行・運営も担いました。パネルディスカッションでは、過去の経験やストーリーが現在の思考や行動をどのように形づくり、とりわけ、核兵器の問題に関する国際的な取組にどのような影響を与え得るのかについて議論しました。議論には、以下のパネリストが登壇しました。

  • ラテンアメリカ・カリブ地域核兵器禁止機関 事務局長 Juan Carlos Ojeda Viglione大使 
  • 長崎大学核兵器廃絶研究センター 樋川和子教授 
  • 被爆者/平和活動家 近藤紘子氏 

会議では、参加者が作成した核軍縮活動への参画を促すためのハンドブックの内容や、核兵器廃絶への想いや意思を俳句や絵画などの芸術で表現した作品の展示、そして、人道的な側面のみでなく、核兵器がもたらす環境への影響に関して被爆樹木の植樹を通じて訴えた発表もありました。

また、広島を拠点に活躍するバイオリン奏者の白井朝香氏が、被爆樹木で作られたバイオリンを用いて、被爆者の証言に着想を得て制作された楽曲を披露しました。

さらに、2022年にユース非核リーダー基金の創設を発表した岸田文雄元首相がビデオメッセージを寄せ、国際安全保障環境や核兵器をめぐる情勢が一層厳しさと複雑さを増す中、広島と長崎の記憶を次世代へ継承することの重要性を強調しました。

本会議は、核兵器を取り巻く複雑な世界情勢の中、未来を生きる若者が、被爆の記憶を受け継ぎ、過去から未来へ、核兵器のない安全で平和な世界の実現のために発信し、行動を促す重要な機会となりました。

長崎・広島での学び

ユース国際会議は、長崎および広島への研修訪問で得られた学びと経験を踏まえて開催されました。参加者は両市において、被爆者の証言に耳を傾け、平和公園や原爆資料館などを訪れ被爆の実相を学び、地元の若者と継承の重要性に関して意見を交わしました。これらの交流を通じて、核兵器の使用がもたらす人道的・環境的影響について理解を深めたともに、核兵器のない世界の実現に向けて行動する若者のネットワークを構築しました。

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長崎訪問

日本研修訪問は629日、長崎で始まりました。参加者は、国光あやの外務副大臣をはじめ、長崎県の平田研知事、長崎市の鈴木史朗市長から歓迎を受けました。

参加者らは、平和公園を訪問し、原爆犠牲者を追悼して献花を行った後、長崎原爆資料館を見学しました。また、日本被団協の代表理事、横山照子氏から被爆体験を聞いた後、朝長万左男医師から放射線の健康に及ぼす影響について学びました。

また、630日には核兵器廃絶長崎連絡協議会(PCU-NC)の人材育成事業に参加するナガサキ・ユース代表団とも交流しました。参加者は、体験を語り継ぐことの意義や、核軍縮の前進に向けて、語りや平和教育が社会の変化を促す力について意見を交わしました。

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広島訪問

その後、参加者は広島へ移動し、71日に広島県の横田美香知事、72日に広島市の松井一實市長を表敬訪問しました。

広島訪問の主な内容は以下のとおりです。

  • 横田知事による歓迎のご挨拶
  • 原爆犠牲者への献花 
  • グリーン・レガシー・ヒロシマの取組を通じた、原爆の環境への影響に関する学び 
  • 広島市立千田小学校訪問と被爆樹木植樹
  • 被爆者・小倉桂子氏の講和 
  • ヒロシマ・ピース・ボランティアとの交流
  • WoodEgg お好み焼館(オタフクソース)、特別非営利活動法人ANT-Hiroshima、中国新聞社のヒロシマ平和メディアセンターへの訪問を通じた、広島の復興とレジリエンス、市民の取り組みに関する学び 

広島では、日本に在住する海外の若者約50名が合流し、2026年国連ユニタール広島ユース大使の案内で平和記念公園の慰霊碑を巡り、被爆の実相に関する理解を深めました。一行は、ユース国際会議にも参加し、ユース非核リーダー基金プログラム参加者と交流しました。

日本研修訪問の最後に開かれた修了式では、国連事務次長兼軍縮担当上級代表の中満泉氏が、ビデオメッセージを通じて参加者に激励の言葉を送りました。

ユース非核リーダー基金プログラムは、核兵器使用によってもたらされた教訓を胸に刻み、また、人道主義や持続性を考慮した軍縮と安全保障について再考することを目的としています。参加者は、単なる傍観者ではなく、軍縮を推進するためのアドボカシーや議論に主体的に取り組む担い手です。― 中満泉氏(国連事務次長・軍縮担当上級代表)

広島県・広島市、長崎県・長崎市、公益財団法人広島平和文化センターをはじめとするパートナーの支援のもと、本プログラムは、特に被爆地への訪問を通じて、核軍縮を担っていく若者たちのグローバルなネットワーク作りの構築や行動力の育成に貢献しました。

このプログラムを通じて築いたネットワークは、私にとってかけがえのないものとなりました。互いに多様な考えを共有することは非常に重要です。私には目指す未来がありましたが、そこへ辿り着く道は見えていませんでした。ここで同じ志を持つ仲間と出会い、対話を重ねる中で、より良い道が開かれるのだと確信しました。- Lucy Wilson (英国、YLF参加者)

広島・長崎の訪問を通して、過去の出来事への重みと未来への希望を感じました。オンライン研修を通じて事前に被爆地について学んでいましたが、実際にこの地を訪れ、原爆が投下された場所を歩き、資料館を巡る中で、ここで何が起きたのかをより深く理解することができました。当時の出来事を伝える遺品、写真、映像を目にしたとき、ここで実際に起きた惨事をより現実的に感じました。- Aminu Brahim(ガーナ、YLF参加者)

本プログラム参加者は、核軍縮の推進が停滞し、安全保障の確立に核兵器をめぐる多様な議論が交わされる中、プログラム終了後もここで培ったネットワークを基盤に、核兵器のない世界の実現に向けて共に行動し、発信し、解決策を追求していく決意を示しました。

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「ユース非核リーダー基金(YLF)」について

日本政府は、市民社会、教育、研究、メディア、産業等の分野からの未来のリーダーや多様な若者を核兵器国、非核兵器国双方から被爆地に招き、核軍縮・不拡散の実現に向けたグローバルなネットワーク作りを後押しすることを目的とした「ユース非核リーダー基金」事業を立ち上げ、国連軍縮機関へ拠出しました。国連ユニタール広島事務所は国連軍縮機関のパートナーとして、「ユース非核リーダー基金」事業の一環で世界各地から参加する50名の若者の広島・長崎研修訪問を企画・実施しました。

国連ユニタールについて

国連訓練調査研究所(国連ユニタール)は、1965年に設立された研修事業に特化した国連の専門機関です。質の高い研修、研究、革新的な学習ソリューションを通じて、人々の知識とスキルの向上を図ることを使命としています。

UNITARは、戦略的パートナーシップとグローバル学習プラットフォームを通じて、個人の能力開発と、特に脆弱な状況下にある機関・組織の能力強化を支援し、「持続可能な開発のための2030アジェンダ」および「未来のための協定(Pact for the Future)」の実現に向けた取組を推進しています。

詳しくは国連訓練調査研究所(国連ユニタール)広島事務所をご覧ください。

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