2024年1月24日、広島 ― 国連ユニタール持続可能な繁栄局は、2024年2月10日(土)午前10時から午前11時30分まで、広島平和記念資料館メモリアルホールで公開フォーラム「核軍縮と平和な世界の実現」を、一般社団法人国連ユニタール協会と共催します。このフォーラムは、国際紛争の現況や核軍縮に関する理解を深め、参加者に平和な世界の実現について考えていただくことを目的としています。
パネリストとして、核兵器禁止条約交渉会議で議長を務めたコスタリカ元ジュネーブ国連大使のエレイン・ホワイト氏、元国際原子力機関(IAEA)検証安全保障政策課長のタリク・ラウフ氏、公益財団法人広島平和文化センター理事長・平和首長会議事務総長の香川剛廣氏が登壇します。参加費無料(参加には事前登録が必要)。日英同時通訳あり。
フォーラムでは、核軍縮、核不拡散、および現在進行中の武力紛争、特にウクライナ、中東に焦点を当て、専門家の視点に触れることができます。
本フォーラムは、広島県、広島市、公益財団法人広島平和文化センター、平和首長会議、中国新聞社のご支援により実施されます。
2024年核軍縮・不拡散(NDNP)研修
今回の公開フォーラムは、2024年2月5日から2月10日までの5日間の日程で、広島で実施される核軍縮・不拡散(NDNP)研修の一環として開催されます。今年で9年目を迎える本研修では、核拡散防止条約(NPT)再検討会議や核兵器禁止条約会議の振り返りや核兵器がもたらす人的被害など多岐に渡るセッションを通して、外交官たちの核軍縮・不拡散の現況や国際会議で求められる交渉スキルなどを育成します。
9回目となる今回、カンボジア、インドネシアのほか、初参加となるキリバスなど、アジア太平洋地域から13か国の外務省の若手実務者ら約18名*が広島を訪れる予定です。参加者は、以下のテーマについて議論します。
- 2023年のNPT 運用検討会議第1回準備委員会の概要:評価と次の再検討会議に向けて
- 国連における核軍縮・不拡散への取り組み
- 核兵器の人道的影響
- ジェンダーと核軍縮
- 新技術の出現と核軍縮への影響
ユニタールは、研修参加者向けに広島平和記念公園でのバーチャルリアリティ(VR)ツアー(たびまちゲート広島協力)を実施します。平和記念公園周辺の様々な場所を舞台としたツアーでは、参加者はVRゴーグルを使用し、原爆投下前、投下中、投下後の広島の様子を疑似体験します。広島の恒久平和を願うメッセージを伝えるストーリーを通して、参加者同士がさらに解釈を深め合う機会になります。
また、被爆者や若者との交流機会を通して核なき世界の実現に向けた取り組みについて学ぶ予定です。
*研修に参加する国の数と人数は、変更になる場合がございます。
公開フォーラム
日付:2024年2月10日(土)
時間:午前10時~11時30分
※午前9時30分より受付開始
場所:広島平和記念資料館(東館地下1階)メモリアルホール
使用言語:日本語・英語(同時通訳あり)
モデレーター:
三上知佐氏(ユニタール広島事務所長)
パネリスト:
エレイン・ホワイト氏(コスタリカ元ジュネーブ国連大使)
タリク・ラウフ氏(元国際原子力機関(IAEA)検証安全保障政策課長)
香川剛廣氏(公益財団法人広島平和文化センター理事長/平和首長会議事務総長)
ゲスト:
ティム・コーリー氏(国連軍縮研究所(UNIDIR)非常駐シニアフェロー)
ユーリー・リヴォノス氏(国連アジア太平洋平和軍縮センター(UNRCPD)元ディレクター)
参加登録:2月9日正午までにこちらから参加登録してください。
問い合わせ先:
国連訓練調査研究所(ユニタール)広島事務所 部谷
国連ユニタールについて
国連訓練調査研究所(ユニタール)は、1963年の設立以来、研修事業に特化した国連機関として、世界各国の人材開発を支えています。2022年には、395,000以上の人が受講。ジュネーブ本部のほか、ニューヨーク事務所、広島事務所、ボン事務所があり、様々なネットワークをもっています。2019年からは持続可能な繁栄局(Division for Prosperity)のもと、広島事務所と、ジュネーブ本部の財政・貿易ユニットの職員がともに、起業やリーダーシップ、貿易と金融、デジタル技術、軍縮などについてプログラムを展開しています。紛争後復興の過程にある国の人々への研修などには、原爆投下後から現在の平和都市に至る過程を一つの復興モデルとして講義に組み込むなど、平和で公正な社会の実現にも貢献しています。
日本での公的な支援組織として、2019年に一般社団法人「国連ユニタール協会」が設立され、国連ユニタールの広報・啓発活動に協力しています。同法人では、「スポーツと平和」、「SDGsと教育」、「女性のエンパワーメント」を柱とする事業も展開しています。
国連ユニタール協会について
国連ユニタール協会は2019年にユニタールの公的支援団体として発足し、地域における啓発活動とネットワークを通じてSDGsに貢献しています。国連ユニタール協会は国内においてパートナーシップを構築し、国際協力と平和に対する理解・関心を高めるための広報・啓発活動等を通じてユニタール広島事務所を支援しています。協会の現在の会員数は、個人会員41名、団体会員35社です。