• 梶原 心瞳さんは日本・広島出身の高校生で、平和活動に熱心に取り組んでいます。
  • 彼女は、起業家精神やリーダーシップ能力、課題解決力を養いながら、持続可能な開発目標(SDGs)への理解を深めることを目的とした、アジア太平洋地域の若者向けプログラム「2024年国連ユニタール青少年大使・アジア太平洋プログラム」に参加しました。
  • この8週間のプログラムは、国連ユニタールとITSエデュケーションアジアの共催により実施されたものです。
  • 心瞳さんは、日本全国の子どもたちに温かい食事を提供している広島拠点の非営利団体を支援するプロジェクトにより、「2024年青少年大使インパクト賞」を受賞しました。
Koto KAJIHARA

2025年6月13日、広島 - 広島の高校生である梶原 心瞳さんは、平和を推進する活動に情熱を持つ若きアドボケイトです。彼女は、「2024年国連ユニタール青少年大使・アジア太平洋プログラム」を修了した26人の若きチェンジメーカーの一人です。

平和活動への情熱との出会い

心瞳さんの平和への思いは、学校の課外活動「千羽鶴クラブ」(広島インターナショナルスクール)から始まりました。このクラブでは、世界中から送られてくる希望と平和の象徴である折り鶴を、広島平和記念公園へ届け、捧げるという活動を40年以上も続けています。 

「折り鶴はただの紙きれではありません。それは世界中の人々の想いや願い、希望が込められたものです。このクラブの一員として平和活動に関わることは、国境を越えて人と人とをつなぎ、平和への意識を高めることにつながっています。」―梶原 心瞳、2024年国連ユニタール青少年大使・アジア太平洋プログラム修了生(日本)

現在、心瞳さんは同クラブの副会長として、広島と世界をつなぎながら、平和への理解を深める活動を続けています。

国連ユニタール青少年大使プログラムへの参加

UNITAR

心瞳さんは、学校の先生からの紹介で「2024年国連ユニタール青少年大使・アジア太平洋プログラム」の存在を知りました。このプログラムは、国連ユニタールとITS エデュケーションアジアの共催により実施され、アジア太平洋地域の若者たちがSDGsに対する理解を深めながら、起業家精神、リーダーシップ能力、課題解決能力といったスキルを実践的に学ぶことを目的としています。2024年のテーマは「グローバルな課題へのローカルな解決策:若者のエンパワーメントと地域社会への影響」でした。

「このプログラムは、非常に有意義で影響力のある学びの経験でした。SDGsへの理解を深めただけでなく、課題解決やプロジェクト開発、リーダーシップといった人生に役立つスキルも習得できました。専門家や過去の研修修了生とのセッションを通して視野が広がり、グローバルな課題に対して自分がどう貢献できるかを考えるきっかけになりました。」 ―梶原 心瞳、2024年国連ユニタール青少年大使・アジア太平洋プログラム修了生(日本)

心瞳さんにとって、この研修はまさに理想的な学びの場でした。平和活動への情熱と、地域社会に継続的な影響を与えたいという彼女の想いに合致したものだったからです。研修期間中、心瞳さんはSDGsの目標2「飢餓をゼロに」に焦点を当て、広島を拠点に全国の子どもたちに温かい食事を無償または低価格で提供する非営利団体を支援するプロジェクトを立ち上げました。彼女は、地域のレストラン、店舗、学校に募金箱を設置し、全国の食事支援事業にお米の寄贈を行いました。この活動により、心瞳さんは「2024年国連ユニタール青少年大使・アジア太平洋プログラム・インパクト賞」を受賞しました。

しかし、心瞳さんの活動はまだ始まったばかりです。今後は、同団体が取り組む他の活動も支援していく計画です。

「子どもたちの創造性を育むための画材提供や、障害のある子どもたちの支援などにも携わりたいです。また、団体の活動や課題への認知を高めることも、私の優先事項です」

と語ります。

将来の展望

Koto KAJIHARA

心瞳さんは、青少年プログラムで得たチームビルディングやリーダーシップのスキルを、「千羽鶴クラブ」の副会長としての活動にも活かしていきたいと考えています。特に、校外の平和推進活動に取り組む中、大きな団体をまとめる際に直面する課題を乗り越える力になると期待しています。

「このプログラムでは、専門家や修了生と直接関わる機会があり、SDGsへの理解を深め、グローバルな課題に対する解決策を考えることができました。将来の就職や学業、アドボカシー活動など、生涯にわたって活かせる貴重な学びの経験を得ることができます。」 ―梶原 心瞳、2024年国連ユニタール青少年大使・アジア太平洋プログラム修了生、日本

 

将来の進路についてはまだ明確ではないものの、心瞳さんは平和教育の促進や地域の高校間のつながりを築く活動に関心を持っています。各高校や生徒間で、平和や関連テーマについての意義ある対話を促すことが、平和な未来に向けて良い影響をもたらすと信じています。

 

英文は以下よりご覧いただけます。

Food For Community and Peace from Hiroshima: Youth Ambassador Koto KAJIHARA | UNITAR

 

 

本記事の執筆には国連ボランティア Mai Ananさんが協力しました。

国連ユニタールについて

国連訓練調査研究所(ユニタール)は、研修事業に特化した国連機関です。2024年には、世界中で約55万人が受講し、より良い未来の実現のために世界各国の人材育成を支えています。ジュネーブ本部のほか、広島、ニューヨーク、ボンに事務所を構え、世界中にネットワークを持っています。詳しくは国連訓練調査研究所(ユニタール)広島事務所をご覧ください。

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