2023年3月1日・広島 - 国連訓練調査研究所(ユニタール)持続可能な繫栄局・広島事務所では、「津波防災に関わる女性のリーダーシップ研修」の一環で、東日本大震災から12年を迎える3月11日にサモアで追悼式を行います。太平洋小島嶼国の防災に携わる女性たちと、石巻市で女性を主体とした復興支援に取り組んできたNPO団体「石巻復興支援ネットワーク(現やっぺす)」の関係者とをオンラインでつなぎ、祈りをささげます。(日時:2023年3月7日(火) – 3月11日(土))
本研修は2016年より、宮城・和歌山・東京・兵庫(年度により変動)を巡り、「世界津波の日の11月5日には和歌山県広川町で避難訓練に参加してきました。地域の実情に即し、女性の視点を重視した防災計画を練るプログラムとして実施してきた本研修でしたが、2020・21年度はコロナ禍によりオンラインでの開催となりました。2022年度の今回は、9月からのオンライン研修と2023年3月の対面ワークショップを組み合わせたハイブリッド型で実施。サモアでの最終ワークショップには、オンライン研修から選抜されたファイナリスト18名が、キリバス、サモア、ソロモン諸島、トンガ、パプアニューギニア、フィジー、ミクロネシア、インド、フィリピンから参加します。
本年は、本研修の骨子の一つである「仙台防災枠組2015-2030」(国連防災世界会議で採択)の中間レビューが予定されている節目の年です。3月7日から5日間の研修中には、3月8日の「国際女性デー」を迎え、太平洋の女性リーダーたちとこの日を分かち合います。さらに、3月9日には、2009年の大津波で壊滅的な被害を受けたウポル島の復興や防災の取組を視察する予定です。
国連ユニタールとは
国連訓練調査研究所(ユニタール)は、研修事業に特化した国連機関として、世界レベルの知識や技術の共有を進めています。1963年の設立以来、よりよい未来のために変化を生み出せる人材を送り出してきました。2021年には370,139人が受講。ジュネーブ本部のほか、ニューヨーク事務所、広島事務所、ボン事務所があり、世界中に様々なネットワークをもっています。2019年からは持続可能な繁栄局のもと、広島事務所と、ジュネーブ本部の財政・貿易ユニットの職員がともに、起業やリーダーシップ、貿易と金融、デジタル技術、軍縮などについてプログラムを展開しています。紛争後復興の過程にある国の人々への研修などには、原爆投下後から現在の平和都市に至る過程を一つの復興モデルとして講義に組み込むなど、平和で公正な社会の実現にも貢献しています。日本での公的な支援組織として、2019年に一般社団法人「国連ユニタール協会」が設立され、国連ユニタールの広報・啓発活動に協力しています。