2024年10月31日、広島 - 国連訓練調査研究所(ユニタール)はこのほど、国立大学法人広島大学と「平和構築・開発におけるグローバル人材育成事業」実施協力のための合意文書を締結いたしました(署名者:越智光夫広島大学長、ニキル・セス国連事務次長補兼ユニタール総代表)。
本事業は、平和構築や開発分野の人材育成を主眼として、外務省が実施するもので、今年度より広島大学が受託し、国連ユニタールと連携して事業を行います。
今年度の主な予定
プライマリー・コース
平和構築・開発分野で今後キャリアを形成していく意志を持つ日本人および外国人約20名を対象に、4週間の国内研修(ブレンデッド学習)と1年間の海外派遣(日本人のみ対象、国連ボランティア計画により実施)から成るプログラムを提供します。国内研修は、2025年1-2月に東京と広島で開催予定です。同分野の現場で求められる実践的な理解の促進や、国際機関での就業に必要となる知識の獲得・業務遂行能力の向上を目的とします。
外国人研修員については、バングラデシュ、フィジー、エルサルバドル、ウクライナ、レバノン、パレスチナ、マリ、南スーダン、ウガンダ、およびアフリカ連合委員会(AUC)から募集しています。
本コースの詳細については、下記の広島大学ウェブサイトをご覧ください。
プライマリー・コース(日本人研修員募集)
プライマリー・コース(外国人研修員募集)(英語のみ)
※本コースの今年度の募集は終了しました。
ミッドキャリア・コース
同分野の日本人および外国人中堅人材約20名を対象に、1週間の国内研修を提供します。2025年1月に広島で開催を予定しています。国際機関の管理職に求められるスキルや考え方を身に付け、キャリア構築の支援を受けることを目的とします。
本コースの詳細については、下記の広島大学ウェブサイトをご覧ください。
ミッドキャリア・コース
※本コースの今年度の募集は終了しました。
多様化・深刻化する国際課題に対し、国際機関でその解決や緩和を志す人材の育成は急務です。弊所は国際的な人材育成の知見や、国連機関・専門家等との広範なネットワークを活かし、本事業に貢献してまいります。
外務省「平和構築・開発におけるグローバル人材育成事業」について
麻生太郎外務大臣(当時)の政策演説「平和構築者の『寺子屋』を作ります」を受け、2007年から外務省が平和構築分野の人材育成事業を実施。2015年度からは、人材の発掘・育成・キャリア構築を包括的に実施するため事業内容を刷新・拡大し、「平和構築・開発におけるグローバル人材育成事業」を開始(いずれも広島平和構築人材育成センター受託)。2024年度から3年間は、広島大学が新たな実施主体として、国連ユニタールの協力のもと、事業の実施・運営を行います。
広島大学について
広島大学は、人類史上初めての原子爆弾が投下された被爆地広島に1949年に創設された国立の総合研究大学です。広島大学は、国立大学としての使命を果たすため、活動の基本原則として広島大学憲章を次の通り定めています。それは、一人ひとりの人権と人格を尊重し、自由で平和な持続的発展を可能とする社会の実現に貢献する人材を育成し、社会に開かれた大学、社会から信頼される大学として地域社会及び国際社会に貢献することです。さらに地球規模の課題に対する先端的な解決策を世界に先駆けて実践していきます。これにより広島大学の使命である、多様性を育む自由で平和な国際社会の実現に貢献する「平和を希求しチャレンジする国際的教養人」を育成することを目指します。
国連ユニタールについて
国連訓練調査研究所(ユニタール)は、研修事業に特化した国連機関です。2023年には、世界中で54万人以上が受講し、より良い未来の実現のために世界各国の人材育成を支えています。ジュネーブ本部のほか、広島、ニューヨーク、ボンに事務所を構え、世界中にネットワークを持っています。国連ユニタールの持続可能な繁栄局は、広島事務所とジュネーブ本部を拠点とし、包摂的かつ持続可能で豊かな世界の実現に資するため、世界基準の学習と知識やスキルを提供しています。2003年に設立された広島事務所は、平和と復興の象徴である広島を拠点に、平和構築や核軍縮、紛争や災害からの復興に関する国際的な研修を展開し、世界の持続可能な平和と繁栄の実現に貢献しています。