- 国連訓練調査研究所(ユニタール)創設60周年、同広島事務所設立20周年を記念し、公開パネルディスカッション「チェンジメーカーたちの未来 ― 持続可能な繁栄をめざして」を7月1日に開催しました。
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公開パネルデスカッションでは、様々な分野の専門家が集まり、それぞれの視点から、世界に変化をもたらすために情熱や目標を持ちその達成方法を追求している若者たちが直面する可能性がある課題と機会について話し合いました。
- 広島平和記念資料館メモリアルホールで開催された本イベントには、100名以上が来場しました。
2023年7月14日・広島 – 国連訓練調査研究所(ユニタール)は、公開パネルディスカッション「チェンジメーカーたちの未来 ― 持続可能な繁栄をめざして」を7月1日に平和記念資料館で開催し、100名以上が来場しました。
ユニタール創設60周年、同広島事務所設立20周年を記念して行われた本フォーラムは、急激に変化する世界で成功するために必要な若者のエンパワーメントの重要性について意識を高めることを目的に開催されました。 様々な分野で活躍されている専門家や若手チェンジメーカー計4名のパネリストが集まり、それぞれの視点から、世界に変化をもたらすために情熱や目標を持ちその達成方法を追求している若者たちが直面する可能性がある課題と機会について議論しました。本イベントでは、エンパワーメントに於けるソーシャルメディアの役割から地域やその地域に特化した手段まで、幅広い領域について議論されました。
4名のパネリストの発言内容の一部は以下の通りです。
Messages from the panellists
「誰かが何かを成し遂げると、同世代や次の世代の勇気につながって、彼らもまた現実感を持ってチャレンジすることができます。そうすると本当に現実が変わっていきます。ほんの少しの誰かの勇気や小さなアクションが、まわりの人を勇気づけて、それがだんだん加速していくと思います。勇気を出して行動を起こすことが大事です。」 - 為末 大氏 (国連ユニタール親善大使/Deportare Partners代表)
「若者はあらゆる方法でそれぞれの国、地域にさまざまな変化をもたらすことができます。政治参加、多様性と包括性の促進、社会運動やメディアを通じた人権と公正に関する取組み、意識の向上、情報提供などです。若者たちが社会を是正する方法はたくさんあります。しかし、こういった小さなアクションがたとえ本当に小さな親切程度のものであったとしても、過小評価してはいけません。小さなアクションは変化をもたらし、やがて拡大していくものです。一方で、若者たちだけに変化ばかりを求めて行動して欲しいというわけでもありません。私たちの良き文化や価値感を継承すべきなのもまた若者なのです。」 - ブリシュナ・オリヤ氏 (アフガニスタン出身、ユニタール研修修了生/フリーランス広報アドバイザー)
「先進国の若い世代の人たちにメッセージがあります。皆さんはそう遠くない将来に、ある選択を求められるはずです。今ある問題の一部になるのか、その問題の解決策の一部になるのか、どちらかを選ぶことになると思います。しかし、皆さんの日々の生活の中で、解決に少しずつ貢献していくことはできます。あなたの小さな選択のしずくが、地球規模になれば大きな変化の川になると思うので、日々の小さな選択がこれからは大切になると思います。」 - モーリー・ロバートソン氏 (国際ジャーナリスト/ミュージシャン/コメンテーター)
「世界中の人と友達になりましょう。友達の数が増えれば増えるほど、政治的、経済的な一見難しいニュースも、友達の顔が浮かんで他人事ではなくなり、見過ごしてはいけないと思うようになります。友達のために何かしたいという気持ちは大きな原動力になります。皆さんも世界中に友達を増やして欲しいと思います。」 - 守下 綾乃氏 (2015年度国連ユニタール青少年大使/日本テレビ放送網株式会社報道局)
パネリスト:
- 守下 綾乃氏 (2015年度国連ユニタール青少年大使/日本テレビ放送網株式会社報道局)
- ブリシュナ・オリヤ氏 (ユニタール研修修了生/フリーランス広報アドバイザー)
- モーリー・ロバートソン氏 (国際ジャーナリスト/ミュージシャン/コメンテーター)
- 為末 大氏 (国連ユニタール親善大使/Deportare Partners代表)
特別ゲスト:
- 外務省地球規模課題総括課 課長 松本好一朗氏
- 広島県国際・平和推進担当 部長 栗原あゆみ氏
- 国連ユニタール協会 理事長 佐々木茂喜氏
本プログラムは外務省、広島県、広島市、平和首長会議、公益財団法人広島平和文化センター、一般社団法人中国経済連合会、広島経済同友会、一般社団法人広島青年会議所、中国新聞社のご協力のもと開催されました。
国連ユニタールとは
国連訓練調査研究所(ユニタール)は、研修事業に特化した国連機関として、世界レベルの知識や技術の共有を進めています。1963年の設立以来、よりよい未来のために変化を生み出せる人材を世界各地で送り出してきました。2021年には370,139人が受講。ジュネーブ本部のほか、ニューヨーク事務所、広島事務所、ボン事務所があり、世界中に様々なネットワークをもっています。2019年からは持続可能な繁栄局のもと、広島事務所と、ジュネーブ本部の財政・貿易ユニットの職員がともに、起業やリーダーシップ、貿易と金融、デジタル技術、軍縮などについてプログラムを展開しています。紛争後復興の過程にある国の人々への研修などには、原爆投下後から現在の平和都市に至る過程を一つの復興モデルとして講義に組み込むなど、平和で公正な社会の実現にも貢献しています。日本での公的な支援組織として、2019年に一般社団法人「国連ユニタール協会」が設立され、国連ユニタールの広報・啓発活動に協力しています。