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2024101日、国連訓練調査研究所(ユニタール)は、「自由で開かれたインド太平洋のリーダー育成研修:海洋と人間の安全保障」(FOIP)研修事業(日本政府拠出)のフィジー・ナンディでの地域ワークショップに、太平洋島嶼国8か国の政府機関、非政府組織、民間セクターからの70名を超える参加者を迎えました。開会式には道井緑一郎 駐フィジー共和国、ナウル共和国、ツバル日本国特命全権大使ならびにフィジー政府よりジョーン・マリティノ・ネマニ雇用・生産性・労使関係省次官のご臨席を賜りました。

この研修事業は、日本政府と日本国民の資金援助を受けて実施されるもので、参加者の専門スキル、リーダーシップスキル、地域ネットワークを強化し、気候、社会、経済、食料、海洋に関わる安全保障の強化のための地域の能力を高めることを目的としています。

フィジーでの10日間の地域ワークショップは、同事業の第2フェーズとして開催されます。9週間のオンライン学習で構成される第1フェーズからの成績優秀者が、第2フェーズの本ワークショップに参加しています。

国連ユニタール広島事務所長の三上知佐は開会式の冒頭で挨拶を行い、参加者および関係者を温かく歓迎しました。三上所長は、「太平洋地域のリーダーやチェンジメーカーである皆様がこの場に集結したことは、より安全でレジリエンスのある未来を築き、私たちの海を守るという共通の決意をまさに示しています」と述べ、本プログラムを支援している日本政府と、ワークショップの主催国であるフィジー政府に感謝の意を表しました。

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ナンディでのワークショップ

同ワークショップでは、専門家による講義、メンター指導セッション、ヴィセイセイ村とヤコ村でのスタディツアー、グループワークを通して、参加者はリーダーシップスキルを高め、海と人間の安全保障に関する知識を深めます。参加者は、インド太平洋における課題やニーズに取り組む能力を養いながら、それぞれの地域特有の状況や関心のあるテーマに基づいて、グループ別のプレゼンテーションと個別の事業のプロジェクト計画を策定します。

また、このワークショップは、参加者にネットワーキングの機会を提供し、太平洋全体の連携メカニズムの確立を目指します。

ワークショップの主な行事は以下の通りです。

101日:開会式、起業家精神と開発に関する専門家セミナー

102日:海洋安全保障、ブルーエコノミー、食料安全保障に関する専門家セミナー

103日:ヴィセイセイ村でのスタディツアー (自然資源管理の実践)

104日:食料安全保障と環境安全保障に関する専門家セミナー

105日:ヤコ村でのスタディツアー(マングローブ植林活動体験)

107日:気候の安全保障、人権、公平性に関する専門家セミナー

108日:ジェンダーと包括性、海洋安全保障、資金調達に関する専門家セミナー

109日:リーダーシップ育成に関する専門家セミナーとグループワーク

1010日: グループ・プレゼンテーションと閉会式

「自由で開かれたインド太平洋のリーダー育成研修:海洋と人間の安全保障」(FOIP)研修事業について

「自由で開かれたインド太平洋のリーダー育成研修:海洋と人間の安全保障」(FOIP)研修事業は、日本政府の支援を受け、国連ユニタールが実施しています。この事業の主な目的は、参加者に気候、社会、経済、食料、海洋に関わる安全保障の強化のために必要なスキルや知識を提供し、インド太平洋地域全体での連携メカニズムの構築を支援することです。同事業は20246月から20252月の期間で実施されています。

  • 1フェーズは、20248月末に、450名を超える参加者が2か月のオンライン研修を修了しました。
  • 2フェーズは、2か所に分けての対面ワークショップを開催。2024年9月にインドネシアのジャカルタでアジア地域の参加者向けに、202410月にフィジーのナンディで太平洋地域の参加者向け(各地域選抜約80名、合計約160名)に実施中です。
  • 3フェーズは、2025年初頭に日本での対面型ワークショップが予定されています。第2フェーズからの成績優秀者約50名が対象です。

FOIP研修事業は、日本が支援する「しまなみコレクティブ」プログラムの一環として実施されており、このプログラムでは、特に若者や女性のエンパワーメントに焦点を当て、災害に対するレジリエンスと海洋と人間の安全保障を強化することを目的とした複数の研修事業を実施しています。

同事業の詳細は、以下をご覧ください。

https://unitar.org/about/news-stories/news/call-applications-sea-and-human-security-training-leaders-free-and-open-indo-pacific

国連ユニタールについて

国連訓練調査研究所(ユニタール)は、1963年の設立以来、研修事業に特化した国連機関として、世界各国の人材開発を支えています。2023年には、54万人以上が受講。ジュネーブ本部のほか、ニューヨーク事務所、広島事務所、ボン事務所があり、様々なネットワークをもっています。2019年からは持続可能な繁栄局(Division for Prosperity)のもと、広島事務所と、ジュネーブ本部の財政・貿易ユニットの職員がともに、起業やリーダーシップ、貿易と金融、デジタル技術、軍縮などについてプログラムを展開しています。紛争後復興の過程にある国の人々への研修などには、原爆投下後から現在の平和都市に至る過程を一つの復興モデルとして講義に組み込むなど、平和で公正な社会の実現にも貢献しています。

日本での公的な支援組織として、2019年に一般社団法人「国連ユニタール協会」が設立され、国連ユニタールの広報・啓発活動に協力しています。同法人では、「スポーツと平和」、「SDGsと教育」、「女性のエンパワーメント」を柱とする事業も展開しています。

お問い合わせ

田村 萌々花 (広報官 Momoka.TAMURA@unitar.org 

国連訓練調査研究所(ユニタール)広島事務所

730-0811. 広島県広島市中区中島町325

ニッセイ平和公園ビル8

電話:082-236-3808 

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