2023年2月9日・広島 –アジア 10か国の外務省、防衛省等の若手実務者約 20 名が広島を訪れ、世界レベル、アジア地域レベルの核軍縮・不拡散の現況や交渉スキルを学ぶプログラムを実施いたします。新型コロナのパンデミック後初めて、日本への渡航を交えたワークショップを開催できる運びとなりました。広島を訪れ、その歩みを体感し、実際に人々の声を聴くことが、プログラムの根幹をなしている本研修を、再びこの地で再開できることに心から感謝しております。

UNITAR

研修生は 5 日間の日程で、2022 年に行われた核拡散防止条約(NPT)再検討会議や核兵器禁止条約第1回締約国会議の振り返りを含めた昨今のグローバルな潮流や、新技術やサイバー分野の影響など多岐に渡るセッションを受けます。最終日には、核軍縮での世界的な交渉現場を模したロールプレイングで学びの成果を確認します。

過去 2 年間、本プログラムをオンラインで実施する過程で、現地を実際に訪れることのインパクトやネットワーキングの力がいかに大きかったかを改めて強く認識するとともに、新たな技術の導入を模索して参りました。そこで、今回の研修では、被爆者との対話や日本で核軍縮のために活躍する若手との交流、オタフクホールディングス株式会社の佐々木茂喜代表取締役社長による戦後復興に寄与したお好み焼きの紹介を交えたお好み焼き体験など、現地での学びを強化しております。また、平和記念公園の視察の際に、被爆前や原爆投下後の様子を体感できるバーチャルリアリティツアー(たびまちゲート広島協力)を行うなど、新たな手法も取り入れています。

公開セッション:核軍縮・不拡散の今-2023年の予想図

UNITAR

なお、2 月18 日午前には、本研修の講師である元国際原子力機関検証安全保障政策課長のタリク・ラウフ氏に加え、マイクロソフト社アジア太平洋デジタル外交チームディレクターのマイケル・カリミアン氏、NPO 法人 ANT-Hiroshima 理事長の渡部朋子氏を招いた公開イベントを開催いたします(要事前予約)。

日時:2023年2月18日(土) 午前10時 ~ 午前11時30分 (日本時間) ※*受付は午前9時30分より

場所:広島国際会議場地下2階会議室「ダリア」

言語:英語及び日本語(同時通訳あり)

*参加をご希望の方はこちらから事前にお申し込みください。

本研修は 2015 年度より、広島県、広島市のご支援により実施しております。感染対策に十分留意し、プログラムを進めて参ります。

国連ユニタールとは

国連訓練調査研究所(ユニタール)は、個人や団体への研修を通じて、よりよい未来のための意思決定を促進する国連機関です。1963年に設立され、2021年には370,139人が受講しました。ジュネーブ本部のほか、ニューヨーク事務所、広島事務所、ボン事務所があり、世界中に様々なネットワークをもっています。持続可能な繁栄局では、広島事務所とジュネーブ本部の職員がともに、起業やリーダーシップ、貿易と金融、デジタル技術、軍縮などについて世界レベルの知識や技術の共有を進めています。紛争後復興の過程にある国の人々へのプログラムなどには、広島という立地を生かし、原爆投下後から現在の平和都市に至る過程を一つの復興モデルとして研修に組み込むなど、平和で公正な社会の実現にも貢献しています。日本での公的な支援組織として、2019年に一般社団法人「国連ユニタール協会」が創設され、国連ユニタールの広報・啓発活動に協力しています。

シェアする