- 国連ユニタール持続可能な繁栄局 は、「 食糧安全保障を強化し、気候変動に強い経済活動の支援」をテーマとした、「アフリカの女性と若者を対象としたグリーン生計開発」研修の最終フェーズを2024年2月26日から3月1日の間日本で開催します。
- 本研修は、タンザニア、ザンビア、ジンバブエの3カ国を対象としており、最終選考を通過した研修者24名が東京と広島を訪れ、講義やスタディーツアーなどに参加します。
- 本研修は、持続可能で気候変動に強いビジネスを開発するための起業家精神とデジタル知識・技術を身につけることで、女性と若者のエンパワーメントを図ることを目的としています。
2024年2月22日、広島―国連訓練調査研究所(ユニタール)持続可能な繁栄局は、タンザニア、ザンビア、ジンバブエの女性と若者24名に向けた、「アフリカの女性と若者のためのグリーン生計開発:食糧安全保障の強化と気候変動に強い経済活動の支援」研修の最終ワークショップを日本で開催します。参加者は2024年2月26日から3月1日の間、東京と広島を訪問し、講義やスタディツアーなどに参加します。
本研修プログラムは2023年11月より行われており、タンザニア、ザンビア、ジンバブエの女性や若者が伝統的な知識と技術を組み合わせることで、気候変動に対する脆弱性を軽減し、経済活動においてフレキシブルに対応できるようにして、最終的には女性や若者のエンパワーメントにつながることを目的としています。参加者は、気候変動の影響への適応・緩和に資するビジネスモデルを確立し、環境に配慮した雇用と生計を創出することで、最終的には公正で平和な持続可能な未来を促進することを目指します。
準備学習とハラレ交流ワークショップ
本研修は3つのフェーズに分かれており、最初のフェーズでは、参加者は期間内にそれぞれのペースでオンライン研修やウェビナーを受講し、受講内容についてオンラインで指導やメンタリングによるサポートを受けながら、気候変動とグリーン・ビジネス、起業家精神、グリーン・ビジネスのアイデアの創出と評価、財務計画などについて学びました。そこから成績優秀者は、フェーズ2に進み、ジンバブエの首都ハラレに集まり、専門家との対談や、ネットワークを広げ、学習の進捗状況について話し合いました。
本イベントには、山中晋一駐ジンバブエ日本国大使をはじめ、ジンバブエ政府省庁、産業専門家、その他官民機関の代表者、国連ユニタール 持続可能な繁栄局広島事務所長の三上知佐氏らが参加しました。山中大使は、女性と若者のエンパワーメントに対する日本のコミットメントについて述べ、気候変動への対応、能力開発、持続可能な開発の促進における本プログラムの意義を強調されました。
日本での最終ワークショップ
本研修プログラムの最終フェーズでは、上位の成績を収めた24名が5日間来日し、日本政府関係者との面会、講義やスタディーツアーへの参加、ネットワーク作り、日本文化体験などを行い、最終日は本研修の学びと成果について発表を行います。また、参加者は外務省、広島県庁、広島市への表敬訪問を行います。
また、このワークショップでは、参加者は日本の民間企業の革新的な見識から学ぶ予定です。これには、株式会社Eukaryaによる地理情報システム(GIS)と、グリーンな生活開発にGISをどのように活用できるかについての講義も含まれ、株式会社サタケ(本社:東広島市)への訪問も予定されています。最終日には、修了式が行われます。
本プログラムは、日本国政府と国民の皆様のご支援により実施されています。
国連ユニタールについて
国連訓練調査研究所(ユニタール)は、1963年の設立以来、研修事業に特化した国連機関として、世界各国の人材開発を支えています。2022年には、395,000以上の人が受講。ジュネーブ本部のほか、ニューヨーク事務所、広島事務所、ボン事務所があり、様々なネットワークをもっています。2019年からは持続可能な繁栄局(Division for Prosperity)のもと、広島事務所と、ジュネーブ本部の財政・貿易ユニットの職員がともに、起業やリーダーシップ、貿易と金融、デジタル技術、軍縮などについてプログラムを展開しています。紛争後復興の過程にある国の人々への研修などには、原爆投下後から現在の平和都市に至る過程を一つの復興モデルとして講義に組み込むなど、平和で公正な社会の実現にも貢献しています。
日本での公的な支援組織として、2019年に一般社団法人「国連ユニタール協会」が設立され、国連ユニタールの広報・啓発活動に協力しています。同法人では、「スポーツと平和」、「SDGsと教育」、「女性のエンパワーメント」を柱とする事業も展開しています。