研修中、プレゼンを行うサルマンさん(2019年、広島)

2021年2月12日・広島 - 「国連ユニタール・イラク奨学プログラム - より良い未来を描く:イラクの若手起業家・リーダーをインスパイアする研修を修了したバラー・ハミード・サルマンさんが、米国を拠点とする世界最大の電気電子専門家組織アイ・トリプル・イー(IEEEによるグローバルスタートアップリソース指標の地域大使に選出されました。IEEEは、起業を目指すエンジニアを対象に、同指標を通じて支援金やネットワーク等の情報などを提供しています。

サルマンさんは、イラク奨学プログラム研修の一環として、バスラの油田地帯で排出される多量の塩分濃度が高い水を低塩分化し、飲料水や農業用水として活用するOil4Waterプロジェクトを開発。その卓越した事業計画に、イラク奨学プログラムの2020年度のコーチにも選ばれ、講師と研修生をつなぐ指導者としても活躍しています。本研修では、2021年3月まで、イラクの研修生とともに、エチオピア・ケニア・スーダン・ソマリアの若者も学んでいます。

研修で広島平和記念資料館を訪れたサルマンさん(2019年、広島)

起業家精神とイノベーションの基本を学ぶ研修は、国連ユニタール広島事務所・持続可能な繫栄局が実施する「企業と民間セクターの発展」分野の研修の一例です。研修生は、小グループに分かれて各分野の専門家の指導のもと、現実に直結した課題とその解決方法を追求します。マイクロラーニングを利用したアプリEdAppで実践的なスキルや社会起業家について学びを深めます。これまで、イラク、エチオピア、ケニア、ソマリア、スーダンの若きリーダー350名以上が参加しています。

起業家精神・イノベーション研修は、日本国政府と国民の皆様のご支援により実施しており、社会、環境および経済発展を促すことで、持続可能な開発目標(SDGs)達成に貢献することを目的としております。

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