プログラムについて
「国連ユニタール広島 イラク奨学プログラムーより良い未来を描く:イラクの若手起業家・リーダーをインスパイアするー」は、2016年から2019年までの過去4サイクルにおいて多くの学びを得ました。
本研修では、イラク国内のニーズや優先事項に重点を置き、より実践力のあるリーダーとなり、効果的な取り組みや起業(社会起業、ビジネス起業)を確立することを目的に、イラク国内青年層の知識、スキル、意識の向上に向けた方法に焦点を与える12ヶ月の研修に衣を変えます。
社会起業は常に重要視されますが、発展の最中にあるイラクにとって、起業によって実際に利益を得ることは、青年層の起業に良い刺激を与えるという点で大変重要です。地域の活性化に寄与する若者グループの能力向上は、新しい起業の機会を促進するばかりでなく、将来の起業家のためのロールモデルを作ることに繋がります。これを目的に、新たに衣を変えたイラク奨学プログラムは、起業家能力の育成の向上を図るとともに、事業を継続して成功させるシリアルアントレプレナーに近づく機会を提供します。これにより起業のスタートアップを促進し、より多くの繋がりを生み出す起業のエコシステムを支えます。
「イラク奨学プログラムーより良い未来を描く:イラクの若手起業家・リーダーをインスパイアするー」は、持っているアイデアを実際の行動に導くための重要なスキルを養います。本プログラムの初回研修では、大小規模サイズの起業家、政府関係者、教育関係者、メディア、NGO等から構成される100名のイラク人研修生を迎え、オンラインで研修を実施します。
選考では男女比率を考慮します。公の募集を行い、一定の採用基準に従い研修生が選考されます:
- 学歴(学士以上)
- 年齢(25歳から40歳)
- 性別
- 職業
- 専門性
研修目的
- イラクにおける持続可能な開発を視野に置いた社会起業家について検討する;
- 様々な場面に対して効果的なコミュニケーションテクニックを適用する;
- 起業・リーダーシップスタイル、そして動機付けについて評価する;
- デザイン思考方法を用いることにより、社会起業に関係する課題やニーズを特定する;
- 社会起業におけるビジネスモデルの重要事項を特定・分析する;
- 組織レベルで起業に関する組織内の風土や文化の創造をリードする;
- 現代的なリーダーシップやマネジメント手法を起業内容に適用する;
- ステークホルダーの特定、調整、エンゲージメント、予算策定の連携について説明する;
- 広島の地元の組織や団体の協力のもと、広島における戦後復興について学ぶ;
- 持続可能な開発目標の重要事項について議論する;
- ジェンダー平等を促進するための課題や目標について検討する;
手法
2日間にわたる第1回ワークショップでは、起業家とリーダーシップの概念を紹介します。4日間にわたる第2回ワークショップでは、効果的な戦略的事業計画を作成します。
2020年度は、2020年3月から2021年3月の期間で以下のようなスケジュール案で実施される予定です:
2020年3月〜8月
- 研修生の選考
- ニーズ分析
- オンライン研修
- 評価
2020年9月
- 第1回ワークショップ イラクのバグダッド(予定)
- 評価
2020年12月
- オンライン研修
- 第2回ワークショップ 広島(予定)
- プロジェクトワーク
- 評価
2021年2月または3月
- 評価
- 卒業
研修期間
プログラムは12カ月間にわたり実施され、1次研修はオンライン、2次研修はバグダッドそして広島の2回の対面式で構成されます。研修生はプログラム期間中、ユニタール広島事務所の指導とサポートのもと個々の課題を達成します。