2021年3月18日・広島 - 近年では政治、文化及び社会経済分野における女性の活躍の場と範囲が広がりを見せていますが、国際女性デーは、20世紀の始めに女性労働者が労働条件の改善を求めたデモが起源だと言われています。ロシアでは38日は女性の日として1917年に公式な休日として制定されました。国連が正式に国際女性デーを制定したのは1977年。それ以降38日は世界的に女性の生き方を考え、活躍を称える日となりました。この100年間で働く女性は飛躍的に増え、役割も多様化しています。しかしながら、ジェンダー平等に関する課題は山積みです。

ジェンダー平等と女性のエンパワーメントは持続可能な開発(SDGs目標5にも掲げられている重要な要素の一つです。また、分野横断的課題としてその他の16の目標にも関連しています。しかしながら、STEM(科学・技術・工学・数学)教育を含む多くの分野でジェンダー平等の実現に向けた動きは停滞しています。UN Womenによると全世界の女性研究者の割合はわずか30%。STEM分野を勉強している女子学生は分野全体の35%です。また、STEM分野の女性研究者は男性に比べ調査研究の発表数が少なく、低賃金で昇進しにくいという最近の調査結果もあります。STEM教育は私たちの未来を築く重要な基礎です。新型コロナウイルス感染拡大でデジタル化や科学の重要性が再認識される中、STEM教育におけるジェンダー平等の実現はより一層重要になっています。

このような背景の中、国連ユニタール本部、IFEES(国際工学教育協会)、GEDC(グローバル工学部長協議会)催で開催したオンライン会議「パンデミック時代のSTEM教育における女性」では科学、技術、工学や数学の分野で活躍する女性科学者、医者、研究者などの活躍について議論しました。

パネリストを務めた官民セクターや国際NGOなどの代表者が終日、新型コロナウイルス感染拡大に関するそれぞれの経験や視点やSTEM分野における女性への影響について議論を行いました。オンラインセミナーには55か国から250人以上が参加しました。6つのセッションのうち4つのセッションで地域ごとの新型コロナウイルス感染拡大におけるジェンダー平等や女性のエンパワーメントへのプラスとマイナスの影響について議論を深めていきました。よりよい未来の社会を築いていくために年齢、性別や国籍を問わず様々な分野で活躍する代表者が多様な見識や視点を共有しました。

セミナーの模様は以下からご覧いただけます(英語のみ)。

"Women in STEM in Time of the Pandemic – Facing the Challenges, Finding Resilience" Opening Ceremony

"Women in STEM in Time of the Pandemic – Facing the Challenges, Finding Resilience" Asia & Pacific

"Women in STEM in Time of the Pandemic– Facing the Challenges, Finding Resilience" Europe & Americas

"Women in STEM in Time of the Pandemic – Facing the Challenges, Finding Resilience" MENA Session

"Women in STEM in Time of the Pandemic – Facing the Challenges, Finding Resilience" Africa Session

"Women in STEM in Time of the Pandemic – Facing the Challenges, Finding Resilience" Closing Ceremony

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