2021年3月1日・広島 ― アンジュヴィオレ広島を運営するNPO法人 広島横川スポーツ・カルチャークラブと国連ユニタールは、スポーツを通じた平和構築を協調して推進するため、協力覚書を締結しました。本覚書が協力分野として掲げているのは、持続可能な開発やジェンダーの平等、女性や青少年のエンパワーメント等のための活動です。
アンジュヴィオレ広島と国連ユニタール広島事務所の協力関係は2015年にさかのぼります。両者は、アフガニスタン女子代表サッカー選手のリーダーシップ、チームワークやコミュニケーション能力向上を目的とした研修・親善試合の開催を通じて協力を深めてきました。アフガニスタン女子代表サッカー選手は原爆投下後の廃墟から復興を遂げ、平和都市へと変貌を遂げた広島の歴史について学び、平和記念公園で献花もしました。
選手たちは広島文教女子大学付属高等学校の生徒との文化交流を通じて着物の着付け、茶道や弓道など日本の文化にも触れました。研修最大のハイライトは、多くの広島県民に愛されているアンジュヴィオレ広島との親善試合でした。2017年にも研修が開催され、アンジュヴィオレ広島との更なる関係強化につながりました。
「アンジュヴィオレ広島は2015年、2017年に国連ユニタール様の研修プログラムへ参加させていただき、アフガニスタン女子サッカー代表との親善試合などを行いました。そのときに我々も他国の文化を学び、またこうして平和な社会のもとサッカーができることの大切さを感じることができました」と語るのは、NPO法人広島横川スポーツ・カルチャークラブの水戸川旭理事長です。「アンジュヴィオレ広島の選手は毎日働きながら、サッカーをしています。サッカーという目標に向かいながら社会人としても日々頑張る姿を皆様にみせることで、子どもたちの希望になれたり、女性活躍社会の一助になればと考えています。国連ユニタール様も同様の思いで、世界中で外交・経済発展・環境・平和・復興といった多分野において研修を行っています。その活動に共感するところがあり、これからもお互い連携しあい、より良い社会、より良い世界を作っていけたら良いと考えています」と話します。
国連ユニタール広島事務所とアンジュヴィオレ広島の新たな協力関係の印として、このほど国連ユニタールが来季のアンジュヴィオレ広島のユニフォームパートナーを務めることとなりました。
「スポーツは共通の土台を築き、社会変革を推し進め、平和を促進するためには極めて有力な手段です。体力向上のみならず、自信をつけることや、選手間の友情、団結力強化など競技以外でも自分自身のエンパワーメントにもつながります。この度の広島横川スポーツ・カルチャークラブとの新たなパートナーシップを大変嬉しく思います。地域の発展のために、今後様々な活動をご一緒できることを楽しみにしています」と国連ユニタール広島事務所・持続可能な繫栄局の隈元美穂子局長は話しています。
NPO法人広島横川スポーツ・カルチャークラブは、広島市西区横川地域の有志を中心に2011年に発足した、街おこしを目的としたNPO法人です。スポーツやアートなどを通じて街と街をつなげ広島の活性化を目指しています。
国連訓練調査研究所(ユニタール)広島事務所・持続可能な繫栄局は研修事業に特化した国連機関としてよりよい将来を築くために、革新的な学習プログラムの提供を通じて個人、団体や行政を含む世界各国の人材開発を支えています。広島に本部を置く国連ユニタール持続可能な繁栄局では、発展途上国の若きリーダーや女性、社会問題を解決したいと願う「チェンジメーカー」を対象として研修を実施しています。ユニークな学習方法や知識の共有を通じ、豊かでインクルーシブかつ持続的な社会の実現を推進していきます。そして、様々なパートナーと連携して世界で広がる格差拡大を食い止め、地方・地域・国レベルでの持続可能な開発目標(SDGs)の達成に貢献していきます。